子ども夢中!あのゲームアイテムを「手作り」?~身近な材料で「伸び縮み」の仕組みに挑戦!~

Make(つくる)

皆さん、ゲームのアイテムになりきって遊ぶお子さんの姿を見たことがありますか? 最近、我が家の子どもたちがドはまりしているのが、Poppy Playtimeというホラーゲームに出てくる「Grab Pack(グラブパック)」というアイテムです。

(Source: Poppy Playtime Wiki

このグラブパック、青と赤のグローブが付いた腕がビヨーンと伸び縮みして、遠くの物を掴んだり、電気を流したりできるんです。ゲームの中の便利なアイテムに、子どもたちはもう夢中! 家の中でもしょっちゅう両腕を前に突き出して、「グラブパックごっこ」に励んでいます(笑)。

そんな姿を見ているうちに、「これ、実際に作ってみたら面白そうじゃない?」と思いつきました! 特にあの「ビヨーンと伸び縮みする」動き。どうやったら身近な材料で再現できるんだろう?

今回は、この「伸び縮み」という動きを実現するための、ちょっとした科学の仕組みを使った試作のお話です。見た目は気にせず、家にあるものでサッと作ってみた「プロトタイプ」で、新しい発見がありました!

子どもの遊びから生まれたアイデア!「グラブパック」を作りたい!

子供が何かになりきって遊ぶ姿って、見ているとこっちまで楽しくなりますよね。ゲームのグラブパックになりきって、腕を伸ばしたり縮めたりしているのを見て、「この『伸び縮み』の動きって、どういう仕組みでできているんだろう?」という大人の好奇心もくすぐられました。

そして、「これ、身近な材料で仕組みを作って、実際に動かしてみたら、子どもももっと喜ぶかも?」「どんな風に動くか、親子で一緒に観察するのも面白いかも!」と思ったのが、今回の工作のきっかけです。

「伸び縮み」のヒミツ?:スライダークランク機構ってなあに?

「アームが伸び縮みする」という動きは、専門的には「直線運動」と呼ばれます。一方、モーターのように「クルクル回る」動きは「回転運動」です。

モーターの回転運動を使って、グラブパックのようなアームの直線運動を実現するには、どうしたらいいでしょう?

ここで登場するのが、「スライダークランク機構」という仕組みです。ちょっと難しい名前ですが、その役割はシンプル。「回転する動きを、まっすぐな前後の動きに変える」仕組みなんです。

車のエンジンでピストンが上下にまっすぐ動くのも、この仕組みが使われています。今回の「伸び縮みするアーム」も、この原理を応用すれば実現できそうです。

まずは「動くか?」を試す!スピード重視のプロトタイピング

実際に「グラブパック」として完成させるには、色々なパーツを作ったり、ちゃんと動くように調整したり、大変な工程がたくさんあります。でも、その前に「そもそも、この仕組みで思った通りの『伸び縮み』の動きができるんだろうか?」という一番大事なところを確認したいですよね。

そこで私たちは、見た目には一切こだわらず、手元にある身近な材料を使って、まずは「仕組みが動くかどうかだけ」をサッと試してみることにしました。こういう「目的の部分だけを素早く作って試す」ことを、「プロトタイピング」と言います。

家にあるコレを使ったよ!身近な材料リスト

今回のプロトタイピングで使ったのは、本当に家にあるものばかりです。

  • モーター: 100均などで手に入る、簡単なモーターです。これがクルクル回る「回転運動」の元になります。
  • ゼリーの容器の底: モーターの軸に貼り付けて、一緒に回る「円盤」の代わりにしました。
  • プラスチックの空き容器: 四角い容器を切って、「棒」(リンク)の代わりにしました。長さの違う2本を使います。
  • つまようじ: リンク同士や円盤とリンクを繋ぐ「ピン」の代わりに使いました。
  • 太めのストロー: 伸び縮みする部分がまっすぐ動くように支える「ガイド」の代わりにしました。

ね? 特別な材料は何もありませんよね。これらを木工用ボンドなどで貼り合わせたり、キリで穴を開けてつまようじを通したりして組み立てていきます。

作ってみた結果は…?!

身近な材料でサッと作ってみた結果…

モーターが回ると、ゼリー容器の底が回転し、それに繋がったプラスチックの棒が動き、先端のストローに通した部分がまっすぐ前後に動きました!

つまり、スライダークランク機構という仕組みを使うことで、モーターの「回る動き」を、アームの「伸び縮みする動き」に変えられる見込みが立った、ということです! 「おお~!ちゃんと動いた!」と、シンプルながらもちょっとした感動がありました。

作ってわかった!なるほど!な「課題」たち

基本的な「伸び縮み」の動きができることは分かりましたが、実際にグラブパックとして使うには、いくつか「あれ?」と思う点や、解決しないといけない問題が見つかりました。

  • スイッチを入れると、ずっと伸び縮みしちゃう!
    • 試作では、スイッチを入れるとモーターが回りっぱなしなので、アームも止まることなく動き続けます。「好きな時に伸ばしたり縮めたり」するためには、スイッチで動きを止めたり始めたり、あるいはアームが伸びきったところで自動的に止まるような工夫が必要です。
  • モーターの回るのが速すぎる!
    • 試作に使ったモーターは勢いよく回るので、アームの動きもかなり速くなります。速すぎると、無理な力がかかって作った部分が壊れてしまうかもしれません。もう少しゆっくり動かすためには、モーターの回転速度を調整する仕組みが必要そうです。

やっぱり、実際に作って動かしてみないと分からない課題があるものですね! でも、こういう「うまくいかないところ」が見つかるのも、モノづくりや科学の探求の面白いところ。「どうすれば解決できるかな?」と考える次のステップが見えてきます。

一番大切かも?:試作で学ぶ「見た目は後からでOK!」の考え方

今回のプロトタイピングで、私たちが一番「これって大切だな」と感じたことがあります。それは、「仕組みが動くかどうか試す段階では、見た目は気にしなくていい」ということです。

今回の試作も、ゼリー容器やストローを使った、かなり「手作り感満載」な見た目ですよね(笑)。でも、これで「スライダークランク機構で伸び縮みする動きができる」という一番知りたかったことは確認できました。

もしこの段階で、「グラブパックみたいにカッコよくしなきゃ!」と材料選びからこだわったり、見た目を綺麗に作りこもうとしたりしたら、時間も手間もかかって、途中で疲れ果ててしまったかもしれません。

例えば、実際に動かしてみると、「モーターの軸と、伸び縮みする部分のガイドが、同じ高さにないと上手く動かない」というような、ちょっとした「ズレ」が動きに大きく影響することが分かったりします。こういう「うまく動かすためのポイント」を見つけるには、見た目を整えるより先に、仕組みの核となる部分をシンプルに動かしてみるのが、実は一番の近道なんです。

「まずはシンプルに、動くか試す!うまくいったら、原因を考えて工夫する。見た目を綺麗にするのは、仕組みがちゃんと動いてから!」この考え方は、工作やDIYだけでなく、色々な問題解決にも役立ちそうです。

まとめ:遊びから広がる学び!身近な工作で科学と探求心を育てよう

今回は、子どもたちが夢中のゲームアイテム「グラブパック」をきっかけに、身近な材料を使ったプロトタイピングで「伸び縮み」の仕組みに挑戦したお話でした。

スライダークランク機構という面白い仕組みを使って基本的な動きが実現できることが分かり、同時に、それを製品として完成させるための課題(制御や速度調整など)も見えてきました。

子供の「これなんだろう?」「こうしてみたい!」という遊びや好奇心から生まれたアイデアが、身近な工作を通して「科学の仕組み」や「エンジニアリング的な考え方」に繋がることを、私たち自身が体験することができました。

何かを作る時、うまくいかない時に「なぜ?」と立ち止まり、原因を考えて工夫するプロセスは、子供たちの「考える力」や「課題解決能力」を育む、かけがえのない学びになります。そして、「プロトタイピング」のように、目的のために効率的に試す考え方も、きっと将来役に立つはずです。

ぜひ、お子さんと一緒に、身の回りにある「動く仕組み」に興味を持ったり、何か「作ってみたい!」と思ったときに、難しく考えすぎず、家にあるものでサッと試してみることから始めてみてください。きっと、たくさんの発見と学びがあるはずです!